不動産

高齢者は賃貸物件を借りれないってホント?

不動産関係の会社で働く息子が、「俺も記事を書きたい!」と言ってきました。
時々、彼の記事を掲載していきます。

長らく不動産ネタをさぼっていたので久しぶりに書きます。

「高齢者は賃貸物件を借りることができない。」

巷でよく耳にしますね。

果たして本当にそうなのでしょうか。
今回はこれについて話していきます。

なぜ「高齢者は賃貸物件を借りれない」と言われているのか
主に3つの理由です。

①現役世代と比較すると家賃の支払い能力が低いから
大家さんが1番避けたいのは「家賃収入」が入らないことです。
当然ですね。家賃収入が入らなければ大家をやっている意味がありません。
そのため、今確実に支払い能力のある現役世代の入居が好まれ、支払い能力が不確定な高齢者の入居が拒まれるケースが多いです。

②部屋で亡くなったら困るから
高齢者の場合、突然死で亡くなることは少なくありません。
もしその時、現場が部屋だったらその後の入居者が決まらなかったり、その部屋の近くの住民が引っ越す理由にもなり得ます。すると、結果的に家賃を下げて入居者を募るしかなくなります。
こういった事態を避けるために、高齢者の入居を拒むケースが多いです。

③住宅販売業社の売り文句
住宅販売業社は家を売らなければ当然利益が出ません。そのため、現役世代に家を買わせる売り文句として「高齢者は賃貸物件を借りることができないから家を持っておいた方がいい」と言います。
この言葉が長年に渡って刷り込まれた結果「高齢者は借りれない」という考えが広まったのでしょう。

実際に、高齢者は賃貸物件を借りれないのか?

結論から言うと高齢者でも借りることはできます。

ただ、事実として大家さんや保証会社から拒まれる傾向にあります。
また、高齢者NGとなっている物件もあり、現役世代と比べると圧倒的に選べる物件数は少ないのが現状です。

今後はどうなっていくか
総務省が総住宅数、総世帯数、空き家率を調査した資料を発表しており、2019年の資料によると「総住宅数と総世帯数の推移を比較してみると,1963 年までは総世帯数が総住宅数を上回っていたが,1968 年に逆転し,その後は総住宅数が総世帯数を上回っている
「空き家は 848 万9千戸と 3.6%の増加,空き家率は 13.6%と過去最高
と記載されています。

また、周知の通り、日本の人口は年々減少しており、高齢者の割合が増えています。

①総世帯数く総住宅数
②空き家率の増加
③日本人口の減少

これら3つのことから考えると、高齢者は賃貸物件を借りれない」なんてことは一切無くなると考えられます。

むしろ、物件が有り余ってしまうので安くしてでも、誰でもいいから借りてくれという時代が来るのはそう遠くないでしょう。